リンブ文字(リンブもじ、英語: Limbu)は、Unicodeの52個目のブロック。

解説

南アジアのネパール東部やインドのシッキム州及びダージリン県に共住するリンブー人が話すシナ・チベット語族のリンブー語を表記するためのリンブ文字を収録している。

リンブ文字はブラーフミー文字から派生した所謂ブラーフミー系文字(インド系文字)の一つであり、音素文字のうち子音字に母音記号を付加することで発音を切り替えるアブギダに分類される。書字方向はラテン文字などと同様に左から右へ横書き(左横書き)し、単語毎に分かち書きをする。なお、デーヴァナーガリーやベンガル文字とは異なり文字の上部に水平線(シローレーカー)は持たない。

他の南アジアのブラーフミー系文字とは異なり、反舌音にあたる子音字を欠いており、母音記号の長短の区別は無い(代わりに長母音であることを表すための譜化記号を付けて表現する)。また、頭子音の無い独立した母音字が無いため、代わりに頭子音が無いことを表す子音字U 1900 ᤀ LIMBU VOWEL-CARRIER LETTERを用いて頭子音の無い母音のみの音節を表す。

符号位置の順序はおおむね伝統的なブラーフミー系文字の順序に従っている。

加えて、アラビア文字やタイ文字などと同様に独自の数字体系(リンブー数字)を有している。

Unicodeのバージョン4.0において初めて追加された。

収録文字

「ラテン文字転写」の列はブラーフミー系文字のラテン文字への翻字方式の一つであるISO 15919(及び一部はIAST)に従う。

小分類

このブロックの小分類は「子音字」(Consonants)、「従属母音記号」(Dependent vowel signs)、「下接子音字」(Subjoined consonants)、「末子音字」(Final consonants)、「各種記号」(Various signs)、「数字」(Digits)の6つとなっている。

子音字(Consonants)

この小分類にはリンブ文字のうち、基本的な子音字が収録されている。

従属母音記号(Dependent vowel signs)

この小分類にはリンブ文字のうち、子音字に結合する母音記号が収録されている。

下接子音字(Subjoined consonants)

この小分類にはリンブ文字のうち、子音字に更に結合して子音クラスタを形成する半母音としての子音字が収録されている。

末子音字(Final consonants)

この小分類にはリンブ文字のうち、子音字に結合してその音節の末子音を表す記号が収録されている。

各種記号(Various signs)

この小分類にはリンブ文字のうち、母音字や子音字に結合する発音記号などの様々な記号が収録されている。

数字(Digits)

この小分類にはリンブ文字で用いられる固有の数字が収録されている。

文字コード


履歴

以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。

出典

関連項目

  • リンブ文字

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