ランチョ(RANCHO)はマトラが1977年から1983年まで生産したレジャー・アクティビティ・ビークルである。マトラブランドでマトラ・シムカによって設計・生産された。
概要
シムカ・1100の足回りやボディ前半部を用いて、オフロードカー風のスタイルを持つFRP製の車体を架装している。エンジンは一回り上級のシムカ・1308と同じOHV1422cc80馬力を搭載し、最高速度145km/hをマークした。SUV風の外見ではあるが、四輪駆動仕様は存在しない。
当時存在しなかった「オフロードカーの雰囲気だけを楽しむ車」を安価に製造するために、様々な車種からパーツを集めたものであった。
1980年以降はシムカのブランド名が消滅したため、タルボ・マトラ・ランチョ (Talbot Matra Rancho )と呼ばれるようになった。その後、マトラが自社開発したミニバンであるルノー・エスパスの生産に注力する1983年までに56,000台が生産された。当時の日本へは正規輸入はされていない。
シリーズとバージョン
- ランチョ「ベース」(1977年-1984年)
- ランチョ「X」(1980年-1984年)
- ランチョ「AS」(1980年-1984年)
- ランチョ「グランドレイド」(1980年-1981年)
- ランチョ「レジャー」、ランチョ「ジャンヌ・ウィンド」(1980年)
- ランチョ「ミッドナイト」(1981年)
- ランチョ「Découvrable」(1981年)
- ランチョ「AS Découvrable」(1981年)
- ランチョ「ブッシュ」
- ランチョ「ダボス」(ドイツの輸入業者による特別シリーズ)
映像でのランチョ
ランチョは、ソフィー・マルソー主演の映画「ラ・ブーム」と「ラ・ブーム2」の主な乗り物として登場する。劇中ではクロード・ブラッスールが運転する。
また、スキーヤーのEnak Gavaggioがさまざまな種類のスキーに挑むWebシリーズの名前の一部にもなっている。
参考文献
二玄社 別冊CG「自動車アーカイブ 80年代のフランス車編」
脚注
関連項目
- ライトバン#フルゴネットタイプ
- クロスオーバーSUV
- マトラ・シムカ・バゲーラ
- タルボ・マトラ・ムレーナ
- ルノー・エスパス
外部リンク
- クラブマトラパッション
- Rancho FranceのWebサイト
- 30年のランチョサイト
- Rancho-Evolutionの35年にわたるウェブサイト
- アンドレ・ドワール「父のランチョ」2014年11月、E-T-A-I出版
![[5731] 1340 マトラ シムカ ランチョ レッド](https://img.mandarake.co.jp/aucimg/5/0/2/0/0002495020.jpeg)



